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店長日記

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2024'04.19.Fri
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2013'05.06.Mon
どこでどんな風に書くか迷った挙句、こんな所でぶつぶつ書きたいシーンだけ書いちゃえと開幕。

ひょっとしたら、ちゃんとページ作ってちゃんと書くかもしれない、けど。

まぁ、とりあえず、こんな感じで。

「ユウリィ! ユウリィ、手伝ってくれ!」

漁師の兄が大きな声を更に張り上げている。
きっと大漁だったのだろう。
私は洗い物を途中で切り上げ、腰に下げたエプロンで手を拭った。

駆け足で外へ出る。
民宿を営んでいる我が家にとって、兄の漁は生命線だ。
何が採れたのだろう。どうやって調理しよう。
想像するだけで、わくわくする。

しかし、私の顔は兄を見ると笑顔を失くした。
正直に言うと、戸惑いを隠せなかった。
これは、大漁、と言うのだろうか。

「兄さん……その人は?」
「知らん。海岸で打ち上げられてた」
「え~~~、私はお魚を待ってたのに~~~」
「まぁまぁ、客が釣れたと思って」

わはは、と笑いながら彼は肩に担いで居た青年を私に見せた。
黒く短い髪は海に濡れ、ぺったりと額に張り付いている。
この人、生きているのかな?
連れて来たくらいだか、きっと死んではいないと思うけれど。
随分と身なりのいい格好をしている。どこかの貴族かもしれない。
本当に、兄は客が釣れたとしか思っていないのだろう。
私は小さく溜息を吐くと、家のドアを開けた。

「とりあえず、湯を張ればいいかな」
「あぁ、お前が背中でも流してやるか?」
「それより、お魚は?」
「それよりって……酷い話だな、妹よ。船に積んであるのなら、好きに取ってくれ」
「わぁい! 何があるかな~?」

兄と青年には目もくれず、スキップで船に向かい船員たちにあいさつをする。
肩をすくめた兄が視界の端に見えたが、私は網にかかった魚たちに夢中だった。
しかし、ふと背後を振り返る。

なんだろう。
何か、見えた気がする。

何が、と言われても困るのだが。
何かが、兄と青年の周りを、くるりと回転したように見えた。
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